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diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/routed.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/routed.8 new file mode 100644 index 0000000000..c64726f9f8 --- /dev/null +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/routed.8 @@ -0,0 +1,616 @@ +.\" Copyright (c) 1983, 1991, 1993 +.\" The Regents of the University of California. All rights reserved. +.\" +.\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without +.\" modification, are permitted provided that the following conditions +.\" are met: +.\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright +.\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. +.\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright +.\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the +.\" documentation and/or other materials provided with the distribution. +.\" 3. 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+はネットワークのルーティングテーブルを管理するデーモンで、 +システムのブート時に起動されます。 +これは、カーネルのルーティングテーブルを管理するために、 +ルーティング情報プロトコル (Routing Information Protocol) の +RIPv1 (RFC\ 1058)、RIPv2 (RFC\ 1723)、および +Internet Router Discovery Protocol (RFC 1256) を用います。 +RIPv1 プロトコルは 4.3BSD のデーモンのものをベースとしています。 +.Pp +.Nm routed +は、ルーティング情報プロトコルのパケットを待つために、 +.Xr route 8 +サービス +.Ns ( Xr services 5 +参照) 用の +.Xr udp 4 +ソケットを listen() します。また、マルチキャストによる Router Discovery の +ICMP メッセージの送受信も行います。 +ホストがルータだった場合、 +.Nm routed +は直接接続されている全てのホストやネットワークに、 +ルーティングテーブルの複製を定期的に提供します。 +また、Router Discovery の ICMP メッセージを用いてデフォルトルートを広告したり +要求したりします。 +.Pp +.Nm routed +が走行し始めると (または、ネットワークインタフェースがオンになると)、 +.Nm routed +は AF_ROUTE アドレスファミリを用いて、システムに直結されていて +コンフィギュレーションされているインタフェースのうちで "up" とマークされて +いるものを探します。そしてそのインタフェースに必要な経路をカーネルの +ルーティングテーブルに追加します。スタート直後で、RIP が無効になっていない +インタフェースが少なくとも 1 つある場合は、 +.Nm routed +はカーネルのテーブル内に既に存在する静的でない経路を全て削除します。 +カーネルのテーブル内にある静的な経路は保存され、有効な RIP metric を +持っているものは RIP レスポンスに含められます +.Ns ( Xr route 8 +参照)。 +.Pp +複数のインタフェース (ループバックインタフェースは含めません) が提供されている +場合、そのホストは接続されているネットワーク間でパケットを中継するものと +みなされます。新しいインタフェース上で RIP リクエストを送信した後や +ルータ発見のための広告や要求を送信した後で、デーモンはループに入り、 +他のホストからの RIP リクエストやレスポンスや Router Discovery のパケットを +listen します。 +.Pp +リクエストパケットを受信すると、 +.Nm routed +は内部テーブルに持っている情報からリプライを作成します。 +生成された +.Em レスポンス +パケットには既知の経路のリストが含められ、各経路に +"hop count" metric がつきます (16 以上は "無限大" とみなされます)。 +広告した metric はインタフェースに設定した metric を反映するため +.Ns ( Xr ifconfig 8 +参照)、トラフィックを制御するにはインタフェースの metric を設定するのが +よい方法です。 +.Pp +.Em split-horizon +をインプリメントしているため、リクエストしてきたネットワークの 1 hop 先の +経路はレスポンスには含められません。 +.Xr rtquery 8 +のような問い合わせプログラムからのリクエストに対しては、テーブル全体 +から答を導き出します。 +.Pp +ルータの故障から素早く復旧できるようにするため、 +デーモンが扱うルーティングテーブルには各到達先用のゲートウェイをいくつか +覚えておくための空間があります。受けとった RIP +.Em レスポンス +パケットが更新のために使用されるのは、 +現在認識しているゲートウェイのうちの 1 つから提供された場合、 +もしくは現在あるゲートウェイのうちの少なくとも 1 つよりも +よい metric を広告された場合です。 +.Pp +更新を行う時、 +.Nm +は自分自身が持つテーブルの変更を記録し、到達先への最適な経路が変更された +場合にはカーネルのルーティングテーブルを記録します。カーネルの +ルーティングテーブルに対するこの変更は、次に送出される +.Em レスポンス +パケットに反映されます。次のレスポンスがしばらくの間スケジューリングされない +場合には、最近変更された経路だけを含んだ +.Em flash update +レスポンスが送られます。 +.Pp +到着パケットの処理に加えて、 +.Nm +は定期的にルーティングテーブルのエントリをチェックします。 +あるエントリが 3 分間更新されなかった場合、 +そのエントリの metric は無限大として設定され、 +削除のためのマークがつけられます。 +この無効化がローカルなインタネットを通して伝搬するのを保証するために、 +削除はその経路が無限大の metric を持つと広告されるまで延期されます。これが +.Em poison reverse +方式です。 +.Pp +カーネルのテーブル内の経路のうちで ICMP Redirect メッセージの結果として +追加や変更されたものは、 +.Em black-holes +を最小にするために、しばらく経ってから削除されます。 +TCP コネクションのタイムアウトが起こると、カーネルは +.Nm routed +に対し、そのゲートウェイを通る全てのリダイレクトされた経路を削除し、 +そのゲートウェイを通る全ての RIP の経路の年齢を増やすことで他のゲートウェイが +選択されるようにし、関連する全ての Router Discovery Protocol の +デフォルトルートの年齢を増やします。 +.Pp +ネットワーク間ルータとして動作するホスト群は、直接接続されているホストおよび +ネットワークすべてに対し、30 秒ごとにルーティングテーブルを無条件で提供します。 +この RIP レスポンスは、ブロードキャストをサポートしているネット上の +ブロードキャストアドレス、point-to-point リンクの到達先アドレス、 +ルータ自身の他のネットワークでのアドレスに対して送信されます。 +RIPv2 が有効になっている場合は、マルチキャストをサポートしているインタフェース +に対してマルチキャストパケットが送られます。 +.Pp +リモートインタフェース上でレスポンスが受信されない場合や、 +レスポンスを送っている最中にエラーが起こった場合や、 +エラーが入力や出力よりも多い場合 +.Ns ( Xr netstat 8 +参照) は、ケーブルやインタフェースの他の部分が接続されていないか壊れている +とみなされ、その経路は適切に変更されます。 +.Pp +.Em Internet Router Discovery Protocol +も同様に扱われます。デーモンが RIP の経路を配っている時は、Router Discovery +の要求の listen と Router Discovery の広告の送信も行います。 +デーモンが静かな状態で他の RIP ルータからのパケットを listen している時には、 +Router Discovery の要求を送信して、Router Discovery の広告を listen します。 +受けた広告がよいものであれば、 +RIP レスポンスのブロードキャストやマルチキャストを listen するのをやめます。 +現在利用中のルータが死んだ場合に障害のある状態から短時間で修復できるよう、 +広告されているルータのいくつかを追跡します。 +もし発見してあるルータが全て見えなくなった場合は、RIP レスポンスの listen を +再開します。 +.Pp +Router Discover の仕様では、広告の "生存期間" をデフォルトで 30 分とすることを +要求しています。これは、何かが起こった場合に +クライアントに 30 分間よい経路がなくなる可能性があることを意味しています。 +コマンドラインで +.Fl P Cm rdisc_interval=45 +と指定したり +.Pa /etc/gateways +に +.Cm rdisc_interval=45 +と書くことでデフォルトを 45 秒にするのはいい考えです。 +.Pp +Router Discovery を利用している場合 (システムが持っている +ネットワークインタフェースが 1 つだけでかつ Router Discovery の広告を +受けた場合にはこれがデフォルトです)、カーネルのテーブル内には +デフォルトルートは 1 つだけで、ホストへの経路は可変個数となります。 +複数のネットワークインタフェースを持つホストでは、 +このデフォルトルートはそのインタフェースのうちの 1 つだけを経由します。 +このため、複数のホームを持つホストで +.Fl q +つきで動作しているものは、 +以下に示す +.Cm no_rdisc +が必要です。 +.Pp +RIPv2 と Router Discovery のどちらも扱うことができない "遺物の" システムを +サポートするためには、以下に記述してある +.Cm pm_rdisc +を参照して下さい。 +.Pp +デフォルトでは、point to point リンク (たとえば PPP) には Router Discovery +の広告も要求も送信されません。 +point-to-point リンク (SLIP や PPP などのような、IFF_POINTOPOINT フラグ +のついたもの) のネットマスクは、 +RIPv1 利用時にはそのネットマスクがリモートシステムで利用されると +.Nm routed +は推測します。 +.Pp +.Nm routed +がサポートしているオプションは以下の通りです: +.Bl -tag -width Ds +.It Fl s +このオプションを指定すると、 +.Nm +は強制的にルーティング情報を提供します。 +これは、RIP や Router Discovery を無効にしていない状態で複数の +ネットワークインタフェースが提供されており、カーネルが ipforwarding=1 に +なっている場合にはデフォルトです。 +.It Fl q +.Fl s +オプションとは逆の動作をします。 +インタフェースが 1 つだけの場合は、これがデフォルトです。 +.It Fl d +バックグラウンドでは動作しません。このオプションは対話的に使用するための +ものです。 +.It Fl g +このフラグは、ネットワーク間ルータにおいて "default" の到達先への経路を設ける +ために使われます。これは +.Fl F +.Cm 0/0,1 +と同じ意味を持ち、主として歴史的理由のために提供されています。 +これよりは、 +.Fl P Cm pm_rdisc +をコマンドラインで指定するか、 +.Cm pm_rdisc +を +.Pa /etc/gateways +で指定するほうがよいでしょう。 +大きな metric を使用すれば、 +デフォルトルートの潜在的な危険が広がる可能性を減らせます。 +これは、典型的にはインタネットへのゲートウェイで用いられるか、 +経路を他のローカルルータに対して報告しないような他の +ルーティングプロトコルを利用しているゲートウェイの場合に用いられます。 +metric には 1 が使われるため、この機能は危険です。このオプションは一般に、 +問題を解決するよりも、ルーティングのループによる混乱を引き起こしがちです。 +.It Fl h +ホストルートまたは point-to-point ルートを広告しません。 +これらは同一方向へいくネットワークルートであると規定されます。これは +特別な性質を持つ集合です。このオプションは、イーサネットへのゲートウェイ +でかつ SLIP のような point-to-point リンクで他のゲートウェイマシンが継っている +ゲートウェイにおいて有効です。 +.It Fl m +マシンが、そのプライマリインタフェースへのホストルートや point-to-point ルート +を広告するようになります。 +これは NFS サーバなどのような複数のホームを持つマシンにおいて有効です。 +このオプションは、作成したホストルートのコストがサーバの人気で正当化される +場合を除いて、使うべきではありません。 +これは、マシンがルーティング情報を供給していて、複数のインタフェースを +持っている場合にのみ効果があります。 +.Fl m +オプションは、 +.Fl q +オプションの効果を上書きして、 +ホストルートの広告を限定した範囲に制限します。 +.It Fl A +もし RIPv2 の認証に注意を払わない場合は、RIPv2 の認証を無視しません。 +RFC 1723 に準拠するためにはこのオプションが必要です。 +しかしながら、これは意味がなく、マシンが認証について注意を払わない時に +認証を運ぶ全ての RIPv2 パケットを無視するために検出プロトコルとして +RIP を使う場合の妨げとなります。 +.It Fl T Ar tracefile +デバッグレベルを最低でも 1 まで上げ、デバッグ情報をトレースファイルに +書き加えるようにします。セキュリティ上の都合により、 +.Nm routed +がファイルへのトレースを日常的に行うようにはしないのが賢明です。 +.It Fl t +デバッグレベルを増やします。 +.Fl T +で指定したトレースファイルや標準出力に対し、より詳細な情報を記録するように +なります。デバッグレベルは +.Em SIGUSR1 +シグナルや +.Em SIGUSR2 +シグナルや +.Xr rtquery +で増減できます。 +.It Fl F Ar net[/mask][,metric] +.Em net/mask +にマッチするアドレスを持つインタフェースを介した転送における経路を最小にし、 +このマシンへのデフォルトルートを metric 数 +.Em metric +で作成します。この目的は、RIP 情報をもつ多数の大きな UDP パケットを "にせ" の +デフォルトルートを含んだ 1 つの小さなパケットに置き換えることで、 +遅い、たとえば PPP のような point-to-point リンクでの RIP のトラフィックを +減らすことにあります。 +もし +.Em metric +がない場合は、"にせ" のデフォルトルートが広まるのを制限するために 14 が +指定されたものとみなします。 + +この機能は、不注意に使うとルーティングのループを引き起こすので危険です。 +指定したネットワーク番号とマスクに複数のインタフェースがマッチする可能性がある +ことに注意して下さい。 +.Fl g +も参照してください。 +.It Fl P Ar parms +パラメータ行 +.Em parms +を +.Pa /etc/gateways +ファイルに書くのと同じです。 +.El +.Pp +提供された他の引数は、 +.Nm routed +の動作を記録するファイルの名前として解釈されます。 +トレースファイルの名前をコマンドに追加するよりは、 +.Fl T +を使った方がよいでしょう。 +.Pp +上記の機能に加えて、 +.Nm routed +は "遠隔にある" +.Em パッシブ +もしくは +.Em アクティブ +なゲートウェイという概念をサポートします。 +.Nm +は動作を開始すると、実在しないかもしれない遠隔のゲートウェイを検索するために +.Pa /etc/gateways +を読み込みます。ローカルなゲートウェイがパッシブであるかどうかや、 +他のパラメータの取得には、ルーティングソケットからの情報だけをもとにします。 +このようにして指定されたゲートウェイは、ルーティング情報を交換しない場合は +パッシブマークが付加されます。一方、 RIP パケットを交換するゲートウェイに +ついては、アクティブマークが付与されます。 +.Em パッシブ +ゲートウェイを介す経路については、システムスタートアップ時に一度だけ +カーネル内の経路情報テーブルに設定され、送出される RIP レスポンスには +含められません。 +.Pp +遠隔のアクティブゲートウェイは、ネットワークインタフェースと同様に扱われます。 +RIP レスポンスが遠隔の +.Em アクティブ +ゲートウェイに送られます。 +応答がない場合は、 +その経路はカーネルのテーブルと別のインタフェースから広告された RIP レスポンスの +ぞれぞれから削除されます。遠隔のゲートウェイが RIP レスポンスの送出を +再開した場合は、その経路は再追加されます。 +.Pp +このようなゲートウェイは、ATM ネットワークなどのような、 +ブロードキャストやマルチキャストはサポートしないがそれ以外は Ethernet のような +伝統的な共有メディア方式のように働くネットワークに有効です。 +ATM ネットワーク上にある到達可能な全ての RIP ルータを +.Pa /etc/gateways +の "host" 行を使って記述することができます。 +.Pp +.Em external +マークのついたゲートウェイはパッシブと同様の扱いになりますが、 +カーネル内のルーティングテーブルに載ることはなく、 +ルーティングの更新時にその情報が含められることもありません。 +external エントリの機能は、他のルーティングプロセスがそのような経路を +必要時に追加する可能性があることを知らせるためにあり、その到達先への別の経路は +.Nm routed +で設定されるべきではありません。 +external エントリは、両方のルータが同じ到達先への経路を覚えてもよい場合にのみ +必要です。 +.Pp +.Pa /etc/gateways +ファイルは、以下のフォーマットおよびパラメータからなる行の集まりです: +.Pp +.Bd -ragged +.Cm net +.Ar Nname[/mask] +.Cm gateway +.Ar Gname +.Cm metric +.Ar value +.Pf < Cm passive No \&| +.Cm active No \&| +.Cm extern Ns > +.Ed +.Bd -ragged +.Cm host +.Ar Hname +.Cm gateway +.Ar Gname +.Cm metric +.Ar value +.Pf < Cm passive No \&| +.Cm active No \&| +.Cm extern Ns > +.Ed +.Pp +キーワード +.Ar Nname +や +.Ar Hname +は、到達先のネットワークやホストの名前です。 +.Pp +.Ar name1 +は、到達先のネットワークもしくはホストの名前です。 +これはネットワークのシンボル名または "ドット" 表記による +インタネットアドレスのどちらでも構いません +.Ns ( Xr inet 3 +参照)。(もし名前の場合は、 +.Pa /etc/networks +または +.Pa /etc/hosts +で定義されているか、 +.Nm routed +の動作開始前に +.Xr named 8 +が起動されていなければなりません。) +.Pp +.Ar mask +は省略可能な数値で +.Ar Nname +のネットマスクを表し、1 から 32 までの値をとります。 +.Pp +.Ar Gname +は、RIP レスポンスがフォワードされるべきゲートウェイの名前もしくは +アドレスです。 +.Pp +.Ar value +は、到達先ホストもしくはネットワークへの hop 数です。 +.Ar " host hname " +は +.Ar " net nname/32 " +と同一です。 +.Pp +.Cm passive , +.Cm active , +.Cm external +のキーワードのうちの 1 つを指定することで、ゲートウェイが +.Cm passive +または +.Cm active +(前述の通り) であるか RIP プロトコルのスコープの範囲外つまり +.Cm external +であるかを指示しなければなりません。 +.Pp +"net" と "host" のどちらでも始まらない行は、以下のようなパラメータ設定 +でなければなりません。これは 1 つでも複数でもよく、複数の場合はコンマや +空白で区切ります: +.Bl -tag -width Ds +.It Cm if Ns \&= Ns Ar ifname +その行にある他のパラメータが、名前が +.Ar ifname +のインタフェースに適用されることを示します。 +.It Cm subnet Ns \&= Ns Ar nname[/mask][,metric] +ネットワーク +.Ar nname +への経路をマスク +.Ar mask +と指定された metric (デフォルトは 1) で広告します。 +これは CIDR の確保において "穴" を埋めるのに有効です。 +このパラメータはその行にそれだけで出現しなければなりません。 +.Pp +この機能は不必要に使ってはいけません。危険です。 +.It Cm passwd Ns \&= Ns Ar XXX +RIPv2 の password を指定します。これは送信した全ての RIPv2 レスポンスに +含められ、受信した全ての RIPv2 レスポンスでチェックされます。 +パスワードは、空白やタブ文字やコンマや '#' を含んではいけません。 +.It Cm passwd Ns \&= Ns Ar XXX1[|KeyID[start|stop]] +RIPv2 の生のパスワードを指定します。 +これは、送信される全ての RIPv2 レスポンスに含められ、 +受信した全ての RIPv2 レスポンスでチェックされます。 +パスワード内の空白、タブ文字、コンマ、'#'、'|'、NULL 文字は、 +バックスラッシュ (\\) でエスケープしなければなりません。 +よく使われる \\n, \\r, \\t, \\b, \\xxx などのエスケープシーケンスは、 +それぞれ通常の意味を持っています。 +.Cm KeyID +は一意でなければなりませんが、生のパスワードの場合は無視されます。 +.Cm start +と +.Cm stop +がある場合、これはタイムスタンプで、 +year/month/day@hour:minute の形式をとります。 +これらはパスワードが正しい時に設定されます。 +出力パケットで使われるパスワードには、期限が最も遠い将来まで設定されている +パスワードが使われます。全てのパスワードが期限切れになった場合には、 +最も最近期限切れになったパスワードが使われます。 +また、有効なパスワードがまだ設定されていない場合には、 +パスワードは出力されません。 +到着パケットは有効なパスワードを運んでくる可能性があります。 +ここで有効とは、未来の 24 時間内で有効になるものか、 +過去 24 時間内で有効であったものを指します。 +.It Cm md5_passwd Ns \&= Ns Ar XXX1|KeyID[start|stop] +RIPv2 の MD5 パスワードを指定します。 +.Cm KeyID +が必須であること以外は、このキーワードは +.Cm passwd +と同じです。 +秘密を守るため、パスワードの設定は +.Em /etc/gateways +内のものだけが有効であり、かつ、このファイルが UID 0 でのみ読み込み可能 +でなければなりません。 +.It Cm no_ag +RIPv1 と RIPv2 のレスポンス内のサブネットの合成を行いません。 +.It Cm no_super_ag +RIPv2 のレスポンス内のネットワークのスーパネットへの合成を行いません。 +.It Cm passive +そのインタフェースが更新時に他のインタフェースを通して広告されないように +マークし、指定したインタフェースでは RIP および router discovery 処理を +全く行わないようにします。 +.It Cm no_rip +指定したインタフェースでの全 RIP 処理を行いません。 +RIP パケットを処理するインタフェースがない場合は、 +.Nm +は単に Router Discovery デーモンとして働きます。 +.Pp +.Cm rdisc_adv +または +.Fl s +で明示的に Router Discovery の広告を行うように指示せずに RIP を +行わないようにすると、 +.Nm routed +は広告を行わない Router Discovery デーモンとして働くことに注意して下さい。 +.It Cm no_ripv1_in +受信した RIPv1 レスポンスが無視されるようになります。 +.It Cm no_ripv2_in +受信した RIPv2 レスポンスが無視されるようになります。 +.It Cm ripv2_out +可能な場合にマルチキャストができるよう、 +RIPv1 の出力は行わず、RIPv2 による広告を行います。 +.It Cm ripv2 +.Cm no_ripv1_in +と +.Cm no_ripv1_out +を指定した場合と同じです。 +.It Cm no_rdisc +Internet Router Discovery Protocol を無効にします。 +.It Cm no_solicit +Router Discovery の要求を送信しません。 +.It Cm send_solicit +たとえ point-to-point リンクであっても +Router Discovery の要求を送信します。 +デフォルトでは Router Discovery のメッセージを聞くだけです。 +.It Cm no_rdisc_adv +Router Discovery の広告の送信を行いません。 +.It Cm rdisc_adv +たとえ point-to-point リンクであっても +Router Discovery の広告を送信します。 +デフォルトでは Router Discovery のメッセージを聞くだけです。 +.It Cm bcast_rdisc +Router Discovery のパケットをマルチキャストする代りにブロードキャストします。 +.It Cm rdisc_pref Ns \&= Ns Ar N +Router Discovery の広告の優先度を整数 +.Ar N +にします。 +.It Cm rdisc_interval Ns \&= Ns Ar N +Router Discovery の広告を行う上での名目の送信間隔を N にし、その生存期間を +3*N にします。 +.It Cm fake_default Ns \&= Ns Ar metric +指定したインタフェースのネットワークとネットマスクを使って +.Fl F Ar net[/mask][=metric] +を指定した場合と同じです。 +.It Cm pm_rdisc +.Cm fake_default +に似ています。RIPv2 の経路がマルチキャストの場合、RIPv1 を聞いている +マシンはそれを受信することができないので、この機能を使えば RIPv1 のデフォルト +ルートが RIPv1 を聞いているマシンにブロードキャストされるようになります。 +.Cm fake_default +で変更しない限り、 +デフォルトルートは metric 14 でブロードキャストされます。 +これは "能力の低い router discovery" プロトコルを提供することになります。 +.It Cm trust_gateway Ns \&= Ns Ar rname +指定したルータや他の +.Cm trust_gateway +キーワードで指定したルータからの RIP パケットを受け付け、 +これら以外からのパケットは無視するようになります。 +.It Cm redirect_ok +システムがルータとして動作してパケットのフォワードを行っている場合に、 +RIP が ICMP Redirect メッセージを許可するようになります。 +そうでなければ、ICMP Redirect メッセージは上書きされます。 +.El +.Pp +.Sh 関連ファイル +.Bl -tag -width /etc/gateways -compact +.It Pa /etc/gateways +遠隔ゲートウェイについての情報を記述するファイル。 +.El +.Sh 関連項目 +.Xr icmp 4 , +.Xr udp 4 , +.Xr gated 8 , +.Xr htable 8 , +.Xr rtquery 8 +.Rs +.%T Internet Transport Protocols +.%R XSIS 028112 +.%Q Xerox System Integration Standard +.Re +.Sh バグ +ネットワークインタフェースの一方向の失敗 +(例えば、出力方向にのみ失敗するなど) を常に検出できるとは限りません。 +.Sh 歴史 +.Nm +コマンドは +.Bx 4.2 +から登場しました。 |