PC ハードウェアコンパチビリティ
訳: &a.yoshiaki; . 1 March 1997.
ハードウェアコンパチビリティの問題は現在のコンピュータ業界でもっ
とも多く起きる種類の問題であり, FreeBSDもこれに無縁ではありません.
市場にある驚くほど多様な種類の製品をサポートしたことで,安価に普及し
ている PCハードウェアで動かすことができるという FreeBSDの利点はこの
点では不利でもあります.
FreeBSDのサポートするハードウェアを徹底的に調べて提供することは不
可能ですが, このセクションでは FreeBSDに含まれるデバイスドライバとそ
のドライバがサポートするハードウェアのカタログを示します. 可能で適切
なものについては特定の製品についての注釈を含めました.
FreeBSD はボランティアプロジェクトでテスト部門には資金がありません
から, より多くの情報をこのカタログに載せるにはあなたがたユーザに
頼らなければなりません. あなた自身の経験により, あるハードウェアが
FreeBSDで動くか動かないかがわかったとしたら&a.doc;
へ e-mailして知らせてください. サポートされているハードウェアについて
の質問は, &a.questions;(詳しいことは
[を参照してください) へ
宛ててください. 情報を提供したり質問をする時は FreeBSDのバージョンと使っ
ているハードウェアのできるだけ詳しい情報を含めることを忘れないでくだ
さい.
]インターネット上のリソース
以下のリンクはハードウェアを選ぶのに役に立ちます. FreeBSDに対して
は必要のない (あるいは適用できない) ように見えるかもしれませんが, ここ
からのハードウェアの情報のほとんどは OSに依存しないものです.
購入をする前にはあなたの選んだものがサポートされているか FreeBSDハード
ウェアガイドを注意して読んでください.
訳注: 日本国内でFreeBSDの動くハードウェアの情報を提供してい
るWWWサーバがあります.
これ以外にも情報を提供しているサーバはあります. いくつかの URLについて
は
からたどることができます.
組合せの見本
以下のハードウェアの組合せのサンプルリストはハードウェアベンダや
FreeBSD プロジェクト が保証するものではありません. この情
報は公共の利益のために公開しているものであり, 極めて数多くあるであろう
異なったハードウェアの組合せの中からのある経験のカタログに過ぎません.
やり方はいろいろあります.
場合によってはうまく行かないこともあります. 十分気をつけてください.
Jordan氏の選んだ組合せ
私の作ったワークステーションとサーバの構成はまずまずうまく行っ
ています. 私はこれを保証できるわけでもありませんし, ここにあげた組
合せがずっと "best buys"であるわけではありません. 私はできればリス
トを更新して行きますがそれがいつになるかはわかりません.
訳注: &a.jkh; 氏は FreeBSDプロジェクト[のメンバです.
]マザーボード
はミッドレンジからハイエンドの Pentiumサーバあるいはワークステーショ
ンシステムにはよい選択です.
486クラスのマザーボードを探しているなら ASUSの を調べてみることをおすすめします (注: ASUSはこれら
を既に製造していないのは明らかなのでこれらのものはだんだん手に入
りにくくなっています).
フォルトトレラントシステムを構築したいのであればパリティメモリを
使い, 真に24時間/週7日間動作させ続けるアプリケーションであれば
ECCメモリを使うべきでしょう. ECCメモリはいくらか性能のトレードオ
フがあります (それが重要なものであるかそうでないかはあなたのアプ
リケーションによりますが). しかし, メモリエラーに対しては明らかに
フォルトトレランス性が強化されます.
ハイエンドにおいては FreeBSDでは 200MHzの P6 (Pentium Pro) CPU
を使ったIntel/Venus Pro ([) マ
ザーボードが非常によいようです. 最近の価格の下落
で最近の米国内では P6システムは十分購入の候補に
なる程度に価格が下がっています. また, 本格的なサーバ用途には
Pentium Pro を考えていいでしょう.
私が個人的に使用しているシステムでは, `make world' にかかる時間が
P5/166で3時間40分かかっていたものが, P6/200にアップグレードしたら
1時間22分にまで短くなりました - もちろん正当な比較ではありません
が,私にとっては生産性の点で P6/200は明らかな価値があるということ
を述べておきます.
注: Intel のマザーボードは従来とは異る形状で, "ATX" ケースデザイン
と呼ばれる]従来とはまったく異る PCケース が必要になっています.
今あるシステムをアップグレードしようと考えているならこのことを十分
考えましょう - 私のこれまでに知る限りでは, 現在入手可能な ATXケース
はすべて 「ミドルタワー (midi-tower)」で, ドライブなどの内蔵周辺機器
を格納するスペースに制限があります. 利点としては, ほとんどの ATXケー
スは一般的な PCケースに比較して非常に品質の高いもののようであるとい
うことがあります.
[チップセット (``Natoma''と呼
ばれています) で唯一知られているコンパチビリティの問題は Matrox
Meteorビデオキャプチャー (frame-grabber) ボードを使うとシステムが
停止してしまうことです. Matrox は Intel を非難し, Intel は
Matrox を非難しています. 私たちにわかることは動かないということだ
けです. 私の P6システムで問題が起きたのはこのカードだけであり, こ
のカードは古い Triton チップセットベースのマザーボードでは問題な
く動いています.
訳注: 実際には他社の frame-grabberボードでも Natoma チップセット
のマシンで問題が起きるものがあります. ただし FreeBSDのドライバ
があり, FreeBSD上で利用できるものでは Matrox Mentor のみというこ
とになります. なお Matrox 社は新製品という形で Natoma に対応する
というコメントを出しています.
]ディスクコントローラ
これはいくらかトリッキーです. 私は ISAから PCIまですべてコンパチブ
ルな コント
ローラを使うようにすすめていましたが, 現在では ISAでは
1542CF, EISA
では Bt747c, PCIでは Adaptec 2940 をすすめるよう変わってきています.
NCR/Symbios の PCIカードも私のところではうまく動いています, ただ
し BIOS-less モデルのボード(SCSI ボード上に ROMらしいものがない
場合は, マザーボード上に SCSIアダプタのための BIOSが必要な
ボードである可能性があります 訳注: SC-200など) を使うのであれば
マザーボードがそれをサポートしているかどうか注意しなくてはなりま
せん.
PCIマシンで2つ以上の SCSIコントローラが必要となるのであれば,
PCIバスの不足を防ぐために Adaptec 3940 カードを考えてもいいでしょ
う. これは1つのスロットで2台の SCSIコントローラ(と内部バス)を持ち
ます.
ディスクドライブ
私は,極々特殊な状況を除いて 「それだけのお金をかけることができる
なら SCSIは IDEよりもよい」 と言っています. 小規模なデスクトップ構成
のシステムでも, SCSIであればディスクが安くなっていった時にサーバの
(古い入れ換えた) ディスクを比較的簡単に移し替えることができます. あ
なたが複数のマシンの管理をしているのであれば単純に容量について考え
るのではなく, 食物連鎖のように考えましょう.
私は今のところは NFSサーバや NEWSサーバのようにマルチユーザに
よる激しいディスク disk I/Oがおこなわれる用途以外ではお金をかけてま
で SCSI WIDEドライブにする必要はないと考えています.
CDROM ドライブ
私は SCSIの方が好みであるのでもちろん SCSI CDROMを選びました.
XM-3501B (現
在はキャディレスモデルの XM-5401Bがリリースされています)ドライブは
どんな時もうまく動いてくれていますが, 最近は の PX-12CS ドライブを
すっかり気に入っています. これは 12倍速のドライブで, 高性能で信頼
性も高いものです.
一般的には, 大部分の SCSI CDROM ドライブは私の見た限りではほと
んどしっかりした構造ですので 多分 HPや NECの SCSI CDROMでも問題が起き
ることはないでしょう. SCSI CDROM の価格はここ数ヶ月でかなり下落したよ
うで, 技術的に 優れた方法でありながら 現在では IDE CDROMと同じ程度の価
格になって います. もし IDE と SCSI の CDROM ドライブの間で選択す
ることができるのなら, 特に IDE を選ぶ理由はないでしょう.
CD-R (CD Recordable: WORM) ドライブ
この原稿を書いている時点で, FreeBSDは 3種類の CDRドライブ
(私は これらすべては結局は Phillips社のドライブであるのではない
かと考えているのですが) をサポートしています : Phillips CDD 522
(Plasmon のドライブと同様の動作をします), PLASMON RF4100, HP 4020i
です. 私は HP 4020i を CDROMを焼くのに使っています(2.2-current で
使っています - 2.1.5以前のリリースの SCSIコードでは動きません).
非常に調子よく動いています. 2.2 システムの
を見てください. ISO9660ファイルシステムイメージ (RockRidge拡張) を作
るスクリプトと それをHP4020i CDR で焼くためのスクリプトの例があり
ます.
テープドライブ
私はたまたま の
と の
を持っています.
バックアップのためであれば, より本質的に丈夫な (また, より容量が大きい)
Exabyteの 8mmテープの方がおすすめできます.
ビデオカード
もし (米国では) 99USドルをかけて商品の Xサーバをから買うことができる
なら間違いなく
カードをおすすめします. このカードは無償提供されている でもサポートされて
いますが現時点では依然 XiGの製品に比べるといくらか遅いと言えます.
XFree86 3.2Aではいくらか改善されていますが, 一般リリースとしては
まだ使えません(訳注: 3.2A は試験的リリースです).
の
S3 Vision 868と 968 ベースのカード (the 9FX series) はわりあいと速く,
の S3サーバで
うまくサポートされており, きっと問題も起きないでしょう.
モニタ
私の持っている は非常に調子がいいので, 同じ (トリ
ニトロン) ブラウン管を使っている Viewsonicをおすすめします. 17"よりも
大きなモニタ, 例えば 21"のモニタが実際に必要だとしたらこの文章の執
筆時点では 2,500USドル以下のものはまったくすすめられません. 20"以上のク
ラスでよいモニタは(いくつも)ありますし, 20"クラスで安いモニタもあり
ます. うまくいかないことに安くてよいモニタはほとんどありません!
ネットワーキング
私は ISAカードでは Ultra 16 コントローラを, PCIベースのカードでは SMC
EtherPower と Compex ENET32カードをおすすめできます. この2種類の PCI
カードは DECの DC21041イーサネットコントローラチップを使っています.
また, このチップを使っている Zynx ZX342 や DEC DE435 などのカードも
一般的にはうまく動くでしょう. 100Mbit/sec のネットワークカードで
は SMC SMC9332DST 10/100MB や Intel EtherExpress Pro/100B カードは
利用できるでしょう.
もう一方, できるだけ低コストでそこその性能で動くものを探しているな
ら, ほとんどの NE2000のクローンはよい選択です.
(特殊な) シリアル
高速のシリアル ネットワーク インタフェース (同期シリアルカード)
を探しているのであれば 製の シリーズのド
ライバが今の FreeBSD-currentにあります. も 提供
するソフトウェアによりT1/E1の性能が得られるボードを製造しています.
もっとも私が直接これらの製品を動かした経験があるわけではありません.
訳注:Emerging TechnologiesのWebページを見るとカードのスペックに
Operating Systems: MS-DOS, MS-WINDOWS, System V UNIX, BSD/OS,
FreeBSD, NetBSD and Linux と書いてあります. また
"BSD/OS, FreeBSD and LINUX Router Card Solutions" というページ
もあってサポートは良さそうです.
マルチポートカードの選択の幅はかなり広いですが, FreeBSDがサポー
トするいう点では の製品が最も信頼できるでしょう. この最大の理由はこ
の会社が私たちに十分な評価用ボードとスペックを供給することを約束し
てくれているからです. 私は Cyclom-16Y が最高の性能価格比であると聞
いていましたが最近は価格のチェックはしていません.
訳注: cycladesの WWWサーバでも Supported Operating Systemsに
Linuxや BSDi, FreeBSD が明記されています.
他のマルチポートカードで評判がよいのは BOCAおよび ASTのカードと
で, このカードには で非公式なドライバが提供されてい
るようです.
オーディオ
私は現在,高音質で全二重のオーディオ機能 (2DMAチャネル) を持つという
点から
Ultrasound MAX を使っています. Windows NTや OS/2でのサポートはあま
りよくありませんので, FreeBSD, NT, OS/2のすべてで使うには推薦できま
せん. そのような場合には の AWE32 がいいでしょう.
ビデオキャプチャー
ビデオキャプチャーについては事実上一つしか選択の余地がありません.
カードです. FreeBSDはクリエィティブ ラボの古い video spigotカードの
サポートはしていますがこれは手に入りにくくなっていますし, Meteor は
高速のPCIインタフェースを持った新しい世代の画像取り込みボードです.
このカードは VS440FX チップセットベースのマザーボードでは動かな
い ことに注意してください. 詳細は[の節を参照してください.
]中心部/プロセッサ
マザーボード, バス, チップセット
* ISA
* EISA
* VLB
PCI
原作: &a.rgrimes;.25 April 1995.
更新: &a.jkh;. 最終更新
26 August 1996.
訳: &a.yoshiaki;.12 October 1996.
Intelの PCIチップセットについて, 以下にさまざまな種類
の既知の不具合と問題の程度のリストを示します.
Mercury: ISAバスマスタがISAとPCIブリッジの向
こう側にある場合は,キャッシュコヒーレンシ(一貫性)の
問題があります. このハードウェア欠陥に対処してうま
く動かす方法はキャッシュを offにする以外にはありません.
Saturn-I (82424ZX の rev 0, 1 ,2) :
ライトバックキャッシュのコヒーレンシに問題があります.
このハードウェア欠陥に対処してうまく動かす方法は外部キャッ
シュをライトスルーにすること以外にはありませ
ん. Saturn-IIにアップデートしましょう.
Saturn-II (82424ZX の rev 3 or 4) :
問題なく動きます. ただし多くのマザーボードではライトバッ
ク動作に必要な 外部ダーティビット SRAMが実装されていま
せん. 対策としてはライトスルーモードで動かすか, ダーティ
ビット SRAMをインストールするかがあります.
(これは ASUS PCI/I-486SP3G の rev 1.6 以降で使われています)
Neptune: 2つより多くの(3台以上の)バスマスタデ
バイスを動かすことができません. Intelは設計の欠陥を
認めています. 2つを越えるバスマスタを許さない, 特別な
設計のハードウェアで PCIバスアービタを置き換えることに
より解決されています. (Intelの Altair boardや他にはい
くつかの Intelサーバグループマザーボードに見られます). そして,
もちろん Intelの公式の回答は Triton チップセットへの
移行で, 「こちらでは修整した」ということです.
Triton: 知られているキャッシュコヒーレンシ
やバスマスタの問題はありませんがパリティチェック機能が
ありません. パリティを使いたいような場合は, 可能であ
れば Triton-II ベースのマザーボードを選びましょう.
Triton-II: このチップセット
を使っているマザーボードに関するすべての報告によれば今の
ところ好評です. 既知の問題はありません.
Orion: このチップセットの初期のバージョンでは
PCI write-posting にバグがあり, 大量の PCIバストラフィッ
クのあるアプリケーションでは性能の著しい低下があるとい
う障害がありました. B0以降のリビジョンのチップセットで
は問題は解決されています.
: これは に対応したチップセットで, 初期の
Orionチップセットにあったような問題は見られず, 問題なく動
いているようです. また, これは ECCやパリティを含んだ広い
種類のメモリに対応しています. 既知の問題は Matrox Meteor
ビデオキャプチャカードに関するものだけです.
CPU/FPU
* Pentium Pro クラス
Pentium クラス
クロックスピード
原作 &a.rgrimes;.1 October 1996.
Pentium クラスのマシンはシステムのいくつかの部分で異なったク
ロックスピードを使っています. これは CPU, 外部メモリバス, PCI
バスです. 別々のクロックスピードが使われるために 「高速な」
CPUを使ったシステムが 「低速な」システムよりも必ず
しも速いとは限りません.
それぞれの場合の違いを以下の表に示します.
CPUクロック 外部クロック 外部クロックと PCIバス
とメモリバス 内部クロック クロック
MHZ MHZ** の比 MHZ
60 60 1.0 30
66 66 1.0 33
75 50 1.5 25
90 60 1.5 30
100 50* 2 25
100 66 1.5 33
120 60 2 30
133 66 2 33
150 60 2.5 30
166 66 2.5 33
180 60 3 30
200 66 3 33
* Pentium 100 は 50MHzの外部クロックの 2倍または
66MHz の 1.5倍の両方で動かすことができます.
** 66 Mhz はおそらく実際には 66.667 MHzでしょう.
しかし, そうだと決めつけてはいけません.
3倍クロックの CPUではメモリアクセス速度が不足気味であるとい
う点を考えなければ 100, 133, 166, 200 MHzを使うのが最良でしょ
う.
* 486 クラス
* 386 クラス
286 クラス
FreeBSDは 80286マシンでは動きません. 現在の巨大なフ
ルスペックの UNIXをこのようなハードウェアで動かすことはほとんど
不可能でしょう.
メモリ
FreeBSDをインストールするのに最低限必要なメモリ量は 5 MBです.
いったんシステムが起動して[ことができるならば, もっと少ないメモリ
で動かすこともできます. boot4.flp を使えば 4 MB しかメモリがなく
てもインストールできます.
]* BIOS
入力/出力デバイス
* ビデオカード
* サウンドカード
シリアルポートとマルチポートカード
&uart;
&sio;
&cy;
* パラレルカード
* モデム
* ネットワークカード
* キーボード
* マウス
* その他
記憶装置
&esdi;
&scsi;
* ディスク/テープ コントローラ
* SCSI
* IDE
* フロッピー
* ハードディスクドライブ
テープドライブ
原作: &a.jmb;.2 July 1996.
訳: &a.yoshiaki;.13 October 1996.
一般的なテープアクセスコマンド
mt(1) はテープドライブへの一般的なアクセス方法を提
供します. rewind , erase , status など
の共通コマンドがあります. マニュアルページの mt(1) を見
てください. より詳しい解説があります.
コントローラインタフェース
テープドライブにはいくつかの異なったインタフェースがあり
ます. SCSI, IDE, フロッピー, パラレルポートのインタフェース
です. 非常に多くの種類のテープドライブがこれらのインタフェー
スで使えます. コントローラについての議論は[にあります(訳注:現在未完成です).
] SCSI ドライブ
st(4) ドライバは 8mm (Exabyte), 4mm (DAT: Digital
Audio Tape), QIC (1/4インチカートリッジ), DLT (デジタルリニアテー
プ), QIC ミニカートリッジ, 9トラック (大きなリールがハリウッドの
コンピュータルームで回っているのを見たことがあるでしょう)をサポー
トします.
st(4) マニュアルページにより詳しい解説があります.
以下のドライブリストは現在 FreeBSDコミュニティのメンバが
使っているものです. これらだけが FreeBSDで動くドライブという
わけではありません. これらは単にたまたま私たちのうちの誰かが使っ
ているというだけです.
4mm (DAT: Digital Audio Tape )
[
][
][
][
][
][
] 8mm (Exabyte)
[
][
][
] QIC (1/4 インチカートリッジ)
DLT (Digital Linear Tape)
Mini-Cartridge
Autoloaders/Changers
[
]* IDE ドライブ
フロッピードライブ
* パラレルポートドライブ
詳細な情報
Archive Ananconda 2750
このドライブのブートメッセージの識別子は "ARCHIVE
ANCDA 2750 28077 -003 type 1 removable SCSI 2"です.
これは QIC テープドライブです.
QIC-1350テープを利用した場合の標準の容量は 1.35GBです.
このドライブは QIC-150 (DC6150), QIC-250 (DC6250), QIC-525 (DC6525) の
テープを問題なく読み書きすることができます.
dump(8) を使った時のデータ転送レートは 350kB/sです.
[における転送レートは
530kB/sと報告されています.
]このドライブは既に生産中止になっています.
このテープドライブの SCSIバスコントローラは他のほとんどの
SCSIドライブとピン配置が逆です. Anaconda テープドライブの前後でSCSIケー
ブルを1/2ひねることができるくらいSCSIケーブルが長いことを確認しておく
か, 他の SCSIデバイスのピン配置を入れ換えておく必要
があります.
そして, このドライブではカーネルコードの変更が 2箇所必要です. そ
のままではうまく動かないでしょう.
SCSI-2コントローラを持っているなら, ジャンパの 6番をショート
してください. そうしないとこのドライブは SCSI-1として働きます. SCSI-1の
デバイスとして動作する時, このドライブはテープのfsf (早送り), rewind (巻
戻し),rewoffl (巻戻してオフラインにする) 等を含む操作を行っている間,
SCSIバスをロックします.
NCR SCSIコントローラを使う場合, /usr/src/sys/pci/ncr.c (以
下を参照してください)にパッチを行って, カーネルを作り直し, 新しいカーネ
ルをインストールしてください.
*** 4831,4835 ****
};
! if (np->latetime>4) {
/*
** Although we tried to wake it up,
--- 4831,4836 ----
};
! if (np->latetime>1200) {
/*
** Although we tried to wake it up,
報告者: &a.jmb;
Archive Python
このドライブのブートメッセージの識別子は "ARCHIVE
Python 28454-XXX4ASB" "type 1 removable SCSI 2" "density code
0x8c, 512-byte blocks" です.
これは DDS-1 テープドライブです.
90m テープを使った場合の標準容量は 2.5GBです.
データ転送速度は不明です.
このドライブは Sun マイクロシステムが再パッケージして model
411として出しています.
報告者: Bob Bishop rb@gid.co.uk
Archive Viper 60
このドライブのブートメッセージ識別子は "ARCHIVE
VIPER 60 21116 -007" "type 1 removable SCSI 1"です.
これは QICテープドライブです.
標準の容量は 60MB です.
データ転送レートは不明です.
このドライブは生産中止になっています.
報告者: Philippe Regnauld regnauld@hsc.fr
Archive Viper 150
このドライブのブートメッセージの識別子は "ARCHIVE
VIPER 150 21531 -004" "Archive Viper 150 is a known rogue" "type
1 removable SCSI 1"です. このドライブのファームウェアには多くのリビジョ
ンがあります. あなたのドライブではことなった数字が表示されるかもしれま
せん(例えば "21247 -005").
これは QICテープドライブです.
標準容量は 150/250MBです. 150MB (DC6150) テープと
250MB (DC6250)テープの記録フォーマットがあります. 250MBテープは
およそ67% 150MBテープより長いです. このドライブは 120MBのテープを問題
なく読むことができます. 120MBテープに書き込むことはできません.
データ転送レートは100kB/sです.
このドライブは DC6150 (150MB) と DC6250 (250MB) テープの読み
書きができます.
このドライブの奇妙な癖は SCSIテープデバイスドライバはあら
かじめ (st(4) ) にあらかじめ組み込まれています.
FreeBSD 2.2-currentでは, ブロックサイズの設定を設定するためmt
blocksize 512 としてください. (ファームウェアリビジョンが
21247 -005 である場合の問題です. 他のリビジョンのファームウェアでは異
なる場合があります.) これ以前の FreeBSDバージョンにはこの問題はありません.
このドライブは生産中止になっています.
報告者: Pedro A M Vazquez vazquez@IQM.Unicamp.BR
Mike Smith msmith@atrad.adelaide.edu.au
Archive Viper 2525
このドライブのブートメッセージの識別子は "ARCHIVE
VIPER 2525 25462 -011" "type 1 removable SCSI 1"です.
これは QICテープドライブです.
標準容量は 525MBです.
データ転送レートは 90inch/secの場合で 180kB/sです.
QIC-525, QIC-150, QIC-120, QIC-24のテープを読むことができま
す. QIC-525, QIC-150, QIC-120 に書き込むことができます.
ファームウェアのリビジョンが "25462 -011" 以前の物はバグが
多く, 正しく機能しません.
このドライブは生産中止になっています.
報告者: &a.hm;
Conner 420R
このドライブのブートメッセージの識別子は "Conner tape" です.
これはフロッピーコントローラを使うミニカートリッジテープド
ライブです.
標準容量は不明です.
データ転送レートは不明です.
このドライブは QIC-80テープドライブを使います.
報告者: Mark Hannon mark@seeware.DIALix.oz.au
Conner CTMS 3200
このドライブのブートメッセージの識別子は "CONNER
CTMS 3200 7.00" "type 1 removable SCSI 2" です.
これはミニカートリッジテープドライブです.
標準容量は不明です.
データ転送レートは不明です.
このドライブは QIC-3080テープカートリッジを使います.
報告者: Thomas S. Traylor tst@titan.cs.mci.com
このドライブのブートメッセージの識別子は "DEC
TZ87 (C) DEC 9206" "type 1 removable SCSI 2" "density code 0x19" です.
これは DLTテープドライブです.
標準容量は 10GBです.
このドライブはハードウェアデータ圧縮の機能があります.
データ転送レートは 1.2MB/sです.
このドライブは Quantum DLT2000と同一の物です. このドライブ
のファームウェアは Exabyteの 8mmドライブ等のよく知られたいくつかのドラ
イブのエミュレートをおこなうよう設定ができます.
報告者: &a.wilko;
このドライブのブートメッセージ識別子は "EXABYTE EXB-2501"です.
これはミニカートリッジテープドライブです.
MC3000XLミニカートリッジを使った時の標準容量は 1GBです.
データ転送レートは不明です.
このドライブは DC2300 (550MB), DC2750 (750MB), MC3000
(750MB), MC3000XL (1GB) ミニカートリッジの読み書きができます.
注意: このドライブは SCSI-2の仕様に適合していません.
このドライブは, フォーマット済みのテープ以外を入れた場合, SCSI
MODE_SELCTコマンドで完全にロックアップしてしまいます. このドライブを使
う前に, テープブロックサイズを次のように設定します.
mt -f /dev/st0ctl.0 blocksize 1024
ミニカートリッジは最初に使う前にフォーマットしなければなりません.
FreeBSD 2.1.0-RELEASE およびそれ以前の場合は
/sbin/scsi -f /dev/rst0.ctl -s 600 -c "4 0 0 0 0 0"
(あるいは, FreeBSD 2.1.5/2.2から scsiformat シェルスクリプトを
コピーして持ってきた場合と) FreeBSD 2.1.5およびそれ以降の場合は
/sbin/scsiformat -q -w /dev/rst0.ctl
とします.
今のところ, FreeBSDではこのドライブはあまりおすすめできません.
報告者: Bob Beaulieu ez@eztravel.com
Exabyte EXB-8200
このドライブのブートメッセージの識別子は "EXABYTE EXB-8200
252X" "type 1 removable SCSI 1"です.
これは8mmテープドライブです.
標準容量は 2.3GBです.
データ転送レートは 270kB/sです.
このドライブはブート時の SCSIバスへの応答はわりあい遅いです.
カスタムカーネルが必要かもしれません (SCSI_DELAYを 10秒に設定しましょう).
訳注: GENERICカーネルの設定では 15秒になっています.
このドライブには非常に多くのファームウェアの構成があります.
あるドライブでは特定のベンダのハードウェアにカスタマイズしてあります.
ファームウェアは EPROMを置き換えることで変更できます.
このドライブは生産中止になっています.
報告者: Mike Smith msmith@atrad.adelaide.edu.au
Exabyte EXB-8500
このドライブのブートメッセージの識別子は "EXABYTE
EXB-8500-85Qanx0 0415" "type 1 removable SCSI 2" です.
これは 8mmテープドライブです.
標準容量は 5GBです.
データ転送レートは 300kB/sです.
報告者: Greg Lehey grog@lemis.de
このドライブのブートメッセージ識別子は "EXABYTE
EXB-85058SQANXR1 05B0" "type 1 removable SCSI 2"です.
これは 圧縮機能を持った 8mmテープドライブで, EXB-5200 と
EXB-8500に対する上位互換品です.
標準容量は 5GBです.
このドライブはハードウェアデータ圧縮機能があります.
データ転送レートは 300kB/sです.
報告者: Glen Foster gfoster@gfoster.com
Hewlett-Packard HP C1533A
このドライブのブートメッセージの識別子は "HP
C1533A 9503" "type 1 removable SCSI 2"です.
これはDDS-2テープドライブです. DDS-2 とはデータ容量を増や
すためにハードウェア圧縮と狭いトラックを採用したものです.
120mテープを使った場合の標準容量は4GBです. このドライブは
ハードウェアデータ圧縮機能があります.
データ転送レートは510kB/sです.
このドライブはヒューレットパッカード社の6000eUおよび6000iテー
プドライブ, C1533A DDS-2 DAT ドライブに使われています.
このドライブは 8接点のディップスイッチがあります. FreeBSDで
の適切な設定は 1 ON; 2 ON; 3 OFF; 4 ON; 5 ON; 6 ON; 7 ON; 8 ON です.
スイッチ 1 2 結果
ON ON 電源投入時に圧縮ON, ホストによるコントロール可能
ON OFF 電源投入時に圧縮ON, ホストによるコントロール不可
OFF ON 電源投入時に圧縮OFF, ホストによるコントロール可能
OFF OFF 電源投入時に圧縮OFF, ホストによるコントロール不可
スイッチ3は MRS (Media Recognition System :メディア認識システ
ム) をコントロールします. MRS テープは透明なテープリーダ部分にしま模
様があります. これはテープが DDS (Digital Data Storage) グレードである
ことを示します. しま模様のないテープはライトプロテクトされたものとして
扱います. スイッチ3をOFFにすると MRSが有効になります. スイッチ3をONに
すると MRSは無効になります.
訳注: 安価な音楽用のDATテープを使うには MRSをOFFにしておきます
注意: これらのドライブの品質管理は非常に幅がありま
す. ある FreeBSDコアチームのメンバは このドライブを2つ返品しました.
報告者: &a.se;
Hewlett-Packard HP 1534A
このドライブのブートメッセージの識別子は "HP
HP35470A T503" type 1 removable SCSI 2" "Sequential-Access
density code 0x13, variable blocks"です.
これは DDS-1テープドライブです. DDS-1 は最初の DAT
テープフォーマットです.
90m テープを使った場合の標準容量は 2GBです.
データ転送レートは 183kB/sです.
ヒューレットパッカード社の
SureStore テープドライブ, C35470A DDS フォーマット DATドライブ, C1534A DDS
フォーマット DATドライブ, HP C1536A DDS フォーマット DATドライブと
同じ機構を使用しています.
HP C1534A DDSフォーマット DATドライブはグリーンと黄色(アンバー)
の2つの表示ランプがあります. グリーンのランプは動作状
態を示し, ローディング中はゆっくり点滅, ローディングが終了すると点灯,
read/write動作中は速く点滅します. 黄色のランプは警告灯で, クリーニング
が必要であるかまたはテープが寿命に近くなるとゆっくり点滅, 致命的なエラー
の場合は点灯します(工場での修理が必要かもしれません).
報告者:Gary Crutcher gcrutchr@nightflight.com
Hewlett-Packard HP C1553A Autoloading DDS2
このドライブのブートメッセージの識別子は未確認です.
これは DDS-2テープドライブです. DDS-2 とはデータ容量を増や
すためにハードウェア圧縮と狭いトラックを採用したものです.
120mテープを使用した場合の標準容量は 24GB です.
このドライブはハードウェアデータ圧縮機能があります.
データ転送レートは510kB/s (標準) です.
このドライブはヒューレットパッカード社の SureStore
テープドライブに使われています.
このドライブはリアパネルに2つの選択スイッチがあります.
ファンに近いスイッチは SCSI IDです. もうひとつは 7に設定しておきます.
内部に 4個のスイッチがあります. これらは 1 ON; 2 ON; 3 ON;
4 OFF に設定しておきましょう.
現在のカーネルドライバはボリュームの終りで自動的にテープを
交換しません. ここに示す shellスクリプトでテープを交換できます.
#!/bin/sh
PATH="/sbin:/usr/sbin:/bin:/usr/bin"; export PATH
usage()
{
echo "Usage: dds_changer [123456ne] raw-device-name
echo "1..6 = Select cartridge"
echo "next cartridge"
echo "eject magazine"
exit 2
}
if [ $# -ne 2 ] ; then
usage
fi
cdb3=0
cdb4=0
cdb5=0
case $1 in
[123456])
cdb3=$1
cdb4=1
;;
n)
;;
e)
cdb5=0x80
;;
?)
usage
;;
esac
scsi -f $2 -s 100 -c "1b 0 0 $cdb3 $cdb4 $cdb5"
Hewlett-Packard HP 35450A
このドライブのブートメッセージの識別子は"HP
HP35450A -A C620" "type 1 removable SCSI 2" "Sequential-Access
density code 0x13" です.
これは DDS-1テープドライブです. DDS-1 は最初の DAT
テープフォーマットです.
標準容量は 1.2GBです.
データ転送レートは 160kB/sです.
報告者: mark thompson mark.a.thompson@pobox.com
Hewlett-Packard HP 35470A
このドライブのブートメッセージの識別子は "HP
HP35470A 9 09" type 1 removable SCSI 2"です.
これは DDS-1テープドライブです. DDS-1は最初の DAT
テープフォーマットです.
90mテープを使用した時の標準容量は 2GBです.
データ転送レートは 183kB/sです.
これはヒューレットパッカード社の
SureStore テープドライブ, C35470A DDSフォーマットDATドライブ, C1534A
DDSフォーマットDATドライブ, HP C1536A DDS フォーマットDATドライブと同
じ機構が使われています.
注意: これらのドライブの品質管理には非常に大き
な幅があります. ある FreeBSDコアチームのメンバは 5台のドライブを返品し
ました. 9ヶ月以上もったものはありません.
報告者: David Dawes dawes@rf900.physics.usyd.edu.au (9 09)
Hewlett-Packard HP 35480A
このドライブのブートメッセージの識別子は
"HP HP35480A 1009" "type 1 removable SCSI 2" "Sequential-Access
density code 0x13" です.
これは DDS-DCテープドライブです. DDS-DCはハードウェアデータ
圧縮のついたDDS-1です. DDS-1は最初のDATテープフォーマットです.
90mテープを使った場合の標準容量は 2GBです. このドライブはハー
ドウェア圧縮機能があります.
データ転送レートは 183kB/sです.
このドライブはヒューレットパッカード社の SureStore
, テープドラ
イブ, C35480A DDS フォーマット DAT ドライブと同じ機構を使っています.
このドライブは時々, テープの eject操作 (mt offline )
を行っている時にハングアップすることがあります. テープをejectさせたり,
ドライブを回復させるにはフロントパネルのボタンを押してください.
注意: HP 35480-03110 では特有の問題がありました.
少なくとも2回, FreeBSD 2.1.0 で IBM Server 320に 2940W SCSIコントローラ
をつけてこのドライブを使っている時にすべての SCSIディスクのパーティショ
ンが失われたことがあります. この問題は解析も解決もできていません.
これらには少なくとも DDS-1のものと DDS-2のものの2つのモデルが
あります. DDS-1のものは "SDT-5000 3.02"です. DDS-2のものは "SONY
SDT-5000 327M" です. DDS-2バージョンには 1MBのキャッシュがあります. この
キャッシュによりあらゆる状況でテープのデータの流れを途切れさせません.
このドライブのブートメッセージの識別子は "SONY
SDT-5000 3.02" "type 1 removable SCSI 2" "Sequential-Access
density code 0x13"です.
120mテープを使用した場合の標準容量は 4GBです. このドライブ
はハードウェアデータ圧縮機能があります.
データ転送レートはドライブのモデルによります.
"SONY SDT-5000 327M" でデータ圧縮を行った場合のレートは 630kB/s
です. "SONY SDT-5000 3.02"では 225kB/sです.
Kenneth Merry ken@ulc199.residence.gatech.eduの報告によれば
このドライブからデータを読むためには, ブロックサイズを 512バイトにしま
す (mt blocksize 512 ).
"SONY SDT-5000 327M" の情報は Charles Henrich
henrich@msu.edu による報告です.
報告者: &a.jmz;
Tandberg TDC 3600
このドライブのブートメッセージの識別子は
"TANDBERG TDC 3600 =08:" "type 1 removable SCSI 2"です.
このドライブはQIC テープドライブです.
標準容量は150/250MBです.
このドライブには奇妙な癖があることが知られていますが,
SCSIテープドライバ (st(4) ) には問題なく動くコードが含まれてい
ます. 問題の修整とSCSI 2へのコンパチビリティを得るためにファームウェ
アをある (具体的には不明の) バージョンより上にしてください.
データ転送レートは80kB/sです.
IBMと Emerald製品のユニットは動かないでしょう.
問題を解決するためにファームウェア EPROMを交換してください.
報告者: Michael Smith msmith@atrad.adelaide.edu.au
Tandberg TDC 3620
これは[ドライ
ブに非常によく似ています.
]報告者: &a.joerg;
Tandberg TDC 4222
このドライブのブートメッセージの識別子は
"TANDBERG TDC 4222 =07" "type 1 removable SCSI 2"です.
これは QICテープドライブです.
標準容量は2.5GBです. このドライブは 60M (DC600A) 以上のすべての
カートリッジを読むことができ, 150MB (DC6150) 以上のすべてのカートリッジを
読み書きできます. ハードウェア圧縮は 2.5GBカートリッジを使用した時のオプションとしてサポートされています.
このドライブには奇妙な癖がありますが, FreeBSDの2.2-current以降の
SCSIテープデバイスドライバ (st(4) ) には対応が組み込まれています.
それ以前のバージョンの FreeBSDではmt を用いてテープから1ブロッ
ク読み, テープを巻戻してからバックアッププログラムを実行してください.
(mt fsr 1; mt rewind; dump ... ).
データ転送レートは 600kB/s (データ圧縮時のベンダによる公称)
で, start/stop モードでも 350kB/s にはなります. 容量の小さいカー
トリッジを使った場合にはレートは下がります.
報告者: &a.joerg;
Wangtek 5525ES
このドライブのブートメッセージの識別子は "WANGTEK
5525ES SCSI REV7 3R1" "type 1 removable SCSI 1" "density code 0x11, 1024-byte
blocks"です.
これは QICテープドライブです.
標準容量は 525MBです.
データ転送レートは 180kB/sです.
60, 120, 150, 525MB のテープを読むことができます.
60MB (DC600カートリッジ) には書き込むことはできません. 120および150テー
プに確実に上書きするには, 先にテープを消去 (mt erase ) します.
120および 150のテープは 525MBのテープより幅の広いトラックを使用してい
ます(テープ当たりのトラック数は少なくなります).
トラックの幅の「外側」には上書きされませんので, テープが消去されない限り
両側に古いデータが残ったまま新しいデータが置かれることになります.
このドライブの奇妙な癖は知られていて, SCSIテープドライバ
(st(4) ) に組み込まれています.
他のファームウェアのリビジョンで動くことが確認されているも
のは M75Dです.
報告者: Marc van Kempen marc@bowtie.nl "REV73R1"
Andrew Gordon Andrew.Gordon@net-tel.co.uk "M75D"
Wangtek 6200
このドライブのブートメッセージの識別子は "WANGTEK
6200-HS 4B18" "type 1 removable SCSI 2" "Sequential-Access density
code 0x13"です.
これは DDS-1テープドライブです.
90mテープを使用した場合の標準容量は 2GBです.
データ転送レートは 150kB/sです.
報告者: Tony Kimball alk@Think.COM
* 問題のあるドライブ
* CD-ROM ドライブ
* その他
* ディスクの追加と再設定
テープとバックアップ
* フロッピーへのバックアップはいかが?
テープメディア
4mm (DDS: Digital Data Storage)
4mm テープはワークステーションのバックアップメディアとして
QICから置き換えられつつあります. この流れは QICドライブの製造のリーダ
であった Archiveを Connerが買収し QICドライブの製造を中止したことで加
速しました. 4mmドライブは小型で静かですが
8mmドライブの持っているような信頼性の評判はありません.
カートリッジは 8mmカートリッジよりも安価で小型 (3 x 2 x 0.5 インチ
; 76 x 51 x 12 mm) です. 4mmドライブ は 8mm同様にヘリカルスキャン (訳
注: VTRと同様の回転ヘッドを使う方式) を使用しているという理由でヘッド
の寿命は短いです.
これらのドライブのデータスループットは 150kB/s程度から
500kB/s程度の範囲です. データ容量は 1.3GBから 2.0GBです. ハードウェア
圧縮が多くのドライブで可能で, およそ 2倍の容量になります. マルチドライ
ブテープライブラリユニットは1つの筐体に 6ドライブを持つことができ自動的
にテープを交換します. ライブラリの容量は 240GBに達します.
4mmドライブは 8mmドライブ同様にヘリカルスキャンを使います.
ヘリカルスキャンの利点と欠点は 4mmドライブ と 8mmドライブ共通です.
テープの寿命は 2000回のパスあるいは 100回のフルパックアップ
です.
8mm (Exabyte)
8mmテープは SCSIテープドライブとして最もよく使われているもの
で, データ交換用として最良の選択です. ほとんどのサイトには Exabyteの
2GB 8mmテープドライブがあるでしょう (訳注: Unixワークステーションを何
台も置いているようなサイトには1台くらいはあるというような意味です).
8mmドライブは信頼性が高く, 使いやすく, 静かです. カートリッジは安価で
小型です (4.8 x3.3 x 0.6 インチ; 122 x 84 x 15 mm). ひとつの欠点は
, テープとヘッドの相対的な速度が高速なために比較的ヘッドとテープの寿命
が短いことです.
データスループットは 250kB/s程度から 500kB/s程度の範囲です.
データ容量は 300MBから 7GBです. ハードウェア圧縮が多くのドライブで可
能で,およそ 2倍の容量になります. 単一のユニットおよび,1つの筐体に6台の
ドライブと 120巻のテープを持ったマルチドライブテープライブラリが利用可
能です. テープはユニットにより自動的に交換されます. ライブラリの容量は
840GB以上に達します.
データはヘッドがメディアに対してある傾き (約6度) を持って配置
されているヘッドによるヘリカルスキャンを使ってテープに記録されます. テープは
ヘッドのある円筒の周の 270度にわたって接触します. テープが円筒面を走行
する間, 円筒は回転しています. この結果, トラックはテープの上端と下端の間に
角度を持って横切り, データは高密度に詰められることになります.
QIC
QIC-150テープとドライブはたぶん最も一般的に使われているドライブとメ
ディアでしょう。QICテープドライブは現実的なバックアップドライブとして
少なくとも高価なものではありません. 欠点はメディアのコストです. QICテー
プは 8mmや 4mmテープに比較して GBのデータの保存には5倍ほど高価です.
しかしあなたの必要とする量が半ダース程のテープで十分であれば, QICは正
しい選択となるかもしれません. QICは 最も 一般的なテープドライ
ブです. すべてのサイトに QICドライブのどれかの容量のものがあります.
問題は, QICは同じようなテープ (まったく同じ場合もある) に多様な記録密度
があることです. QICドライブは静かではありません. これらのドライブはデー
タ記録を開始する前に音をたててシークしますし, リード, ライト, シークの
時にはっきりと聞こえる音を出します.
QICテープの大きさは (6 x 4 x 0.7 インチ;
152 x 102 x 17 mm). [ で使われている 1/4インチ幅のテープについては別に
議論します. テープライブラリやチェンジャはありません.
]データスループットは 150kB/sから 500kB/sの範囲です. データ容量
の範囲は 40MBから 15GBです. ハードウェア圧縮が最近の多くのドライブで使
えるようになっています. QICドライブは DATドライブに置き換えられつつあ
り,あまり多くインストールされなくなっています.
データは複数のトラックにわかれてテープに記録されます.
トラックはテープメディアの長さ方向に沿っていて, 一端からもう一方の端ま
でです. トラックの
数とそれにしたがうトラックの幅はテープの容量によって変わります. すべてではあ
りませんがほとんどの最近のドライブは少なくとも読み出しについては (場合
によっては書き込みも) 下位互換性があります. QICはデータの安全性につ
いてはよいといわれています (ヘリカルスキャンドライブに比べて機構は単純
でより丈夫です).
テープは 5000回のバックアップで寿命となるでしょう.
* ミニカートリッジ
DLT
DLTはここに示したドライブのタイプの中で最高速のデータ転送レー
トです. 1/2インチ (12.5mm) テープが単リールのカートリッジ (4 x 4 x 1 イン
チ; 100 x 100 x 25 mm) に入っています. カートリッジのひとつの側面全体が
スイングゲートになっています. ドライブの機構がこのゲートを開け, テープ
リーダを引き出します. テープリーダには楕円形の穴があり, ドライブ
がテープを引っ掛けるのに使います. 巻き取りのためのリールはドライブの中
にあります. ここに挙げた他のカートリッジはすべて (9トラックテープはただ
1つの例外です) 送りだしリールと巻き取りリールの両方がカートリッジの中
にあります.
データスループットは約1.5MB/sで, 4mm, 8mm, QIC テープドライブ
の3倍です. データ容量は単一のドライブで 10GBから 20GBの範囲です.
マルチテープチェンジャ,マルチテープドライブ,5から 900巻のテープを1から
20ドライブで扱うマルチドライブテープライブラリがあり, 50GBから 9TBの容量が得
られます.
データは (QICテープのように) テープの走行方向に並列なトラックに
記録されます. 2つのトラックが同時に書かれます. Read/Writeヘッドの寿命
は比較的長いと言えます. テープの走行が止まればヘッドとテープの間の相対
運動はありません.
新品のテープを最初に使う場合
新品の完全な空テープを読もうとしたり書き込もうとすると処理
は失敗するでしょう. 次のようなコンソールメッセージが出るでしょう.
st0(ncr1:4:0): NOT READY asc:4,1
st0(ncr1:4:0): Logical unit is in process of becoming ready
テープに識別ブロック (Identifire Block:block number 0) がありません.
QIC-525標準の採用されている QICテープドライブのすべてで識別ブロックをテー
プに書きます. 2つの解決方法があります.
(訳注: 方法1)mt fsf 1 によってテープドライブは識別
ブロックをテープに書きます.
(訳注: 方法2)フロントパネルのボタンを押してテープをとりだします.
再びテープを入れ,データをテープに dump(8) します.
dump(8) はそのうちに DUMP: End of tape
detected と表示し, コンソールには HARDWARE FAILURE
info:280 asc:80,96 と表示されるでしょう.
mt rewind を使ってテープを巻戻します.
この次からはテープの操作は成功するでしょう.
バックアッププログラム
よく使われる3つのプログラムはdump(8) ,
tar(1) , cpio(1) です.
ダンプとリストア
dump(8) と restore(8) は伝統的な Unixのバッ
クアッププログラムです. これらはドライブのファイルシステムによって作ら
れたファイル,リンク,ディレクトリをディスクブロックの集まりとして処理し
ます. dump(8) はデバイスやファイルシステム全体をバックアップし,
一部分のバックアップや, ln(1) によるソフトリンクや他のファイル
システムをマウントを行った, 1つ以上のファイルシステムにまたがるディレ
クトリツリーのバックアップはできません.
dump(8) はファイルやディレクトリを構成するデータブロックをテー
プに書くだけで, ファイルやディレクトリをテープに書くことはありません.
dump(8) には初期の ATT UNIXのバージョン 6 (1975年ごろ) に由来する
癖が残っています. デフォルトのパラメタは 9トラックテープ (6250 bpi) に
適したものになっていて現在の高密度メディア (最大 62,182 ftpi) に適してい
ません. 現在のテープドライブの容量を有効に利用するため, デフォルト値を
コマンドラインで置き換えなければなりません.
rdump(8) と rrestore(8) は他のコンピュー
タに接続されているテープドライブにネットワーク経由でバックアップをしま
す.どちらのプログラムもリモートテープドライブにアクセスするために
rcmd(3) と ruserok(3) に依存しています. このためユーザ
がバックアップを実行するためには rhosts によるリモートアクセス
が必要です.
rdump(8) と rrestore(8) の引数はリモー
トコンピュータに適切なものを用います.
rrestore(8) はリモートコンピュータから使うのに適しています.
(例えば FreeBSDコンピュータより komodoという名前の Sunに接続されている
Exabyteテープドライブへ
/sbin/rdump
0dsbfu 54000 13000 126 komodo:/dev/nrst8 /dev/rsd0a 2>&1
として rdump したような場合の restoreに使います)
警告: セキュリティは rhosts の管理にかかっています.
あなたの状況を注意深く調べてください.
Tar
tar(1) ATT Unix のバージョン 6 (1975ごろ) にさかのぼ
る事ができます. tar(1) はファイルシステムと協調して機能し, ファ
イルやディレクトリをテープに書きます. tar(1) は
cpio(1) で使えるようなフルレンジのオプションは持ちませんが
cpio(1) で使うような奇妙なコマンドパイプラインは必要ありません.
tar(1) はネットワーク経由のバックアップの機能はあ
りません. リモートテープドライブにはパイプラインと rsh(1) を使っ
て送る事ができます. (コマンド使用例はまだです)
Cpio
cpio(1) は本来の Unixファイルを磁気メディアへ移すた
めのプログラムです. cpio(1) はバイトスワッピング, 多くの異な
るアーカイブフォーマットの書き込みのオプション(それ以外にも多数のオプ
ションがあります)がありパイプで他のプログラムにデータを渡す事もできま
す. この最後に挙げた特徴により, cpio(1) はインストールメディア
にとっては優れた選択です. cpio(1) はSTDIN からの入力で
なければならず,ディレクトリツリーの探索やファイルリストについての機能
はありません.
cpio(1) はネットワーク経由のバックアップの機能はあ
りません. リモートテープドライブにはパイプラインと rsh(1) を使っ
て送る事ができます. (コマンド使用例はまだです)