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path: root/ja/man/man8/ypxfr.8
blob: bc0b6c3579b91459485321b48f2ee79d5f5bfe21 (plain) (blame)
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.\" Copyright (c) 1995
.\"	Bill Paul <wpaul@ctr.columbia.edu>.  All rights reserved.
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.\" jpman %Id: ypxfr.8,v 1.3 1997/09/09 04:09:30 yugawa Stab %
.\"
.Dd February 5, 1995
.Dt YPXFR 8
.Os
.Sh 名称
.Nm ypxfr
.Nd "リモートのサーバからローカルホストへ NIS データベースを転送する"
.Sh 書式
.Nm ypxfr
.Op Fl f
.Op Fl c
.Op Fl d Ar target domain
.Op Fl h Ar source host
.Op Fl s Ar source domain
.Op Fl p Ar path
.Op Fl C Ar taskid program-number ipaddr port
.Ar mapname
.Sh 解説
.Nm ypxfr
は NIS サービスを使用し、NIS データベース(または
.Pa マップ )
を NIS サーバから別のホストにコピーします。FreeBSD では一般的に、
.Xr yppush 8
からマップ転送要求を受け取った
.Xr ypserv 8
から
.Nm ypxfr
が起動されます。
基本的には、
.Nm ypxfr
が使用されるのは、複数の NIS サーバが単一ドメイン内で使用される環境です。
あるサーバ(NIS マスタ)は全ての NIS マップの基準となるコピーを管理します。
その他のサーバ(NIS スレーブ)は、(ユーザが
.Xr yppasswd 1
を用いてパスワードを更新した時等)マップに更新があった時に、
新しいバージョンのマップをマスタからコピーします。
.Pp
実行時、
.Nm ypxfr
は一時データベースファイルを
.Pa /var/yp/[domainmame]
に作成し、
指定された
.Ar source host
により提供される
.Ar mapname
の内容で埋めます。
マップ全体の転送が完了すると、
.Nm ypxfr
は
.Ar mapname
のオリジナルのコピーを消去し、一時ファイルを代わりにそこに置きます。
転送完了時に、
.Nm ypxfr
は `現在のマップをクリア' する要求を、
古いマップを参照しているかもしれないのでそれをクリアさせなければならない、
ローカルの
.Xr ypserv 8
プロセス宛に送信しようとします。
.Pp
.Nm ypxfr
が作成した全てのファイルがオーナのみ読み書き可能なのは、
セキュリティのためである事に注意して下さい。
NIS マップとそれを格納するディレクトリは通常 root が所有しますので、
非特権ユーザによる権限の無い変更を防ぎます。
.Pp
全ての NIS サーバ間で一貫性を保持するために
.Nm ypxfr
を
.Xr cron 8
ジョブとして定期的に実行する事が出来ます。
ほとんど変更されないマップは 1 日 1 度
(システム使用率が一番低い深夜が望ましいでしょう)更新すれば良いですが、
頻繁に変更されるマップ(例えば
.Pa passwd.byname
や
.Pa passwd.byuid )
はおそらく 1 時間に 1 度変更すべきでしょう。
.Xr cron 8
を使用し NIS マップを自動的に更新する事は厳密には必須ではありません。
なぜなら、全ての更新は NIS マスタサーバ上で
.Pa /var/yp/Makefile
が実行された時に
.Xr yppush 8
にて伝搬されているはずだからです。
ただし、通信不能となって NIS サーバ間で同期が取れなくなる事があるような
大きなネットワークでは、良い実現方式です。
.Pp
.Nm ypxfr
が制御端末無しで起動された場合、例えば
.Xr ypserv 8
内部から起動された場合には、
.Xr syslog 3
機構を使用して、全ての出力のログを取ります。
.Sh 注釈
FreeBSD の
.Nm ypxfr
は FreeBSD の
.Xr rpc.ypxfrd 8
サーバと連動する特別なマップ転送プロトコルをサポートします。
このプロトコルは、
生のマップデータベースファイルを NIS マスタサーバから転送する事を許しますので、
特に大きな NIS マップの場合は、標準の転送方法よりも数倍高速です。
.Nm ypxfr
コマンドは NIS マスタサーバ上に
.Xr rpc.ypxfrd 8
が登録されているかをチェックし、存在する場合にはこれを使用しようとします。
存在しない場合には、標準プロトコルを使用し、
.Xr ypserv 8
からマップの内容をコピーし、新たなマップを作成します。
.Pp
概念的には FreeBSD の ypxfrd プロトコルは
SunOS の ypxfrd プロトコルと同じですが、
FreeBSD のプロトコルは SunOS のプロトコルとは互換ではないため、
Sun の ypxfrd サーバとともに使用する事は出来ない事に注意して下さい。
FreeBSD のスレーブは 非 FreeBSD の NIS サーバから
マップを転送する事が出来ますが、
高速プロトコルを使用できるのは、マスタサーバも FreeBSD の場合だけです。
.Sh オプション
以下のオプションが
.Nm ypxfr
にてサポートされています:
.Bl -tag -width flag
.It Fl f
マップ転送を強制します。通常、
NIS マスタ上のコピーがローカルホスト上にあるコピーよりも新しくない場合には、
.Nm ypxfr
はマップを転送しません:
.Fl f
フラグにより、サーバ上のバージョンが新しいか否かにかにかかわらず、
転送を強制します。
.It Fl c
ローカルホスト上で実行されている
.Xr ypserv 8
プロセス宛に `現在のマップをクリア' する要求を送信しません。
このフラグは通常
.Xr ypserv 8
を実行していないマシン上で
.Nm ypxfr
を手動で起動する時に使用します。
このフラグを指定しないと、ローカルの NIS サーバと通信できないために、
.Nm ypxfr
が転送を中止してしまいます。
.It Fl d Ar target domain
現在の NIS ドメインではない別のドメイン名を指定します。
.It Fl h Ar source host
NIS マップのコピー元のホスト名を指定します。
このオプションにより
.Nm ypxfr
が NIS マスタサーバからのみマップをコピーする事を保証できます。
.It Fl s Ar source domain
マップの転送元のドメインを指定します。
これは 2 つの NIS ドメイン間で転送を行う時に有用です。
.It Fl p Ar path
NIS マップを保持する最上位ディレクトリを指定します。
デフォルトではこのパスは
.Pa /var/yp
です。
.Fl p
フラグにより別のパスを指定し、
NIS マップを別の場所に格納する場合に対処できます。
NIS サーバ
.Xr ypserv 8
が別のパスを使用するように指示された場合にも、このフラグを
.Nm ypxfr
に渡します。
.It Fl C Ar taskid program-number ipaddr port
.Xr yppush 8
によるマップ転送要求への応答として、
.Nm ypxfr
が
.Xr ypserv 8
から起動された場合にのみ、このオプションは使用されます。
この場合、
.Nm ypxfr
は
.Xr yppush 8
を `コールバック' して通信する必要がありますので、
.Xr yppush 8
は IP アドレス
.Ar ipaddr
、ポート番号
.Ar port
、登録プログラム番号(registered program number)
.Ar program-number
、トランザクション ID
.Ar taskid
を渡し、
マスタサーバ上で待っている
.Xr yppush 8
プロセスと通信出来るようにします。
.It Ar mapname
転送するマップを指定します。
.El
.Sh 関連ファイル
.Bl -tag -width Pa -compact
.It Pa /var/yp/[domainname]/[maps]
ある NIS ドメインの NIS マップ。
.El
.Sh 関連項目
.Xr yp 4 ,
.Xr ypserv 8 ,
.Xr yppush 8
.Sh 作者
Bill Paul <wpaul@ctr.columbia.edu>