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path: root/ja_JP.eucJP/man/man8/timed.8
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.\"     @(#)timed.8	8.1 (Berkeley) 6/6/93
.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/timed/timed/timed.8,v 1.7.2.4 2001/08/16 15:56:36 ru Exp %
.\"
.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/timed.8,v 1.10 2001/07/29 05:15:30 horikawa Exp $
.\"
.Dd June 6, 1993
.Dt TIMED 8
.Os
.Sh 名称
.Nm timed
.Nd タイムサーバデーモン
.Sh 書式
.Nm
.Op Fl dtM
.Op Fl i Ar network
.Op Fl n Ar network
.Op Fl F Ar host ...
.Sh 解説
.Nm
デーモンは、タイムサーバデーモンであり、通常はブート時に
.Xr rc.network 8
ファイル内の記述に従って起動されます。本コマンドにより、ホストと、
.Nm
を実行しているローカルネットワーク上のマシンとの時刻の同期を取ります。
これらのタイムサーバは、
マシン時刻の刻みを遅らせたり進ませたりすることで、それらのマシンの時計を
ネットワーク平均時間に補正します。
.Tn ICMP
タイムスタンプリクエストメッセージを用いることで、
マシン間の時刻差分を計測し、ネットワーク平均時間を計算します。
.Pp
次のオプションを使用可能です:
.Bl -tag -width indent
.It Fl d
デバッグモードを有効にします。
端末から切り離さないようにします。
.It Fl i Ar network
無視すべきネットワークリストに
.Ar network
を追加します。
他の、直接マシンに接続されているネットワークを
.Nm
は使用します。
複数のネットワークをリストに追加するために、本オプションを複数回指定可能です。
.It Fl F Ar host ...
信頼するホストのリストを作成します。
.Nm
は信頼するホストのみをマスタとして受け付けます。
信頼していないホストがマスタであると主張していると、
.Nm
はそのホストからの入力メッセージを抑制し、新規に選択を行います。
本オプションは、暗黙的に
.Fl M
オプションを指定します。
本オプションを指定しないと、
ネットワークに接続されている全ホストを信頼できるものとします。
.It Fl M
必要ならば、ホストが
.Nm
マスタになることを許します。
.It Fl n Ar network
.Ar network
を許可されたネットワークのリストに追加します。
他の、直接マシンに接続されているネットワークを
.Nm
は無視します。
複数のネットワークをリストに追加するために、本オプションを複数回指定可能です。
.It Fl t
受信メッセージのトレーシングを有効にし、ファイル
.Pa /var/log/timed.log
へログします。
.Xr timedc 8
ユーティリティにより、
.Nm
実行中に、トレーシングのオンとオフを切り替え可能です。
.El
.Pp
.Fl n
と
.Fl i
は排他であり、ホストが実際に接続されているネットワークを引数として要求します (
.Xr networks 5
を参照してください)。
どちらのフラグも指定しないと、全ネットワークに対して待機します。
.Pp
.Fl M
と
.Fl F
のどちらのフラグも指定せずに実行中の
.Nm
は、スレーブのままです。
.Fl F
フラグを指定しないと、
.Nm
は全マシンを信頼できるものとします。
.Pp
.Nm
によって提供されるサービスは、マスタ−スレーブ構造に基づいて構成されています。
.Nm
がマシン上で動作し始めると、
.Nm
は、マスタサーバにネットワーク時刻を問い合わせ、自マシンの時刻を設定します。
この後、マスタサーバから送られる同期メッセージを定期的に受け取り、
マシン時間の補正が必要な場合には
.Xr adjtime 2
を呼び出します。
.Pp
本コマンドは、時刻を大域的に設定するために
.Xr date 1
と通信し、timed 制御プログラムである
.Xr timedc 8
と通信します。
マスタを実行しているマシンに到達不可能になると、
スレーブは、少なくとも
.Fl M
と
.Fl F
のフラグのどちらかを持つスレーブの中から新規にマスタを選択します。
.Pp
通常、起動時に
.Nm
は、接続されている各ネットワーク上のマスタタイムサーバをチェックします。
ただし、上述の
.Fl n
と
.Fl i
のオプションを指定された場合は別です。
本プログラムは、最初に見付けたサーバに同期サービスを要求します。
.Fl M
または
.Fl F
のフラグにより許される場合、
接続されているネットワーク上で、
信頼できるマスタサーバを検出できなかったものに対し、
同期サービスを提供します。
その場合、サーバはトップレベルマスタによって計算された時刻を取得し、
他のマシンに通知します。
.Nm
は、スレーブとして動作中のネットワークに対し、
定期的にマスタの存在をチェックします。
そのネットワークに信頼できるマスタが存在しなくなった場合、
そのネットワーク上で選択処理を開始します。
.Pp
マシン群の同期をとるための 1つの方法として、
.Tn NTP
デーモンを用いてあるマシン
の時刻を遠距離の標準時刻や電波受信機の時刻に同期させ、かつ、信頼できる
マシンは自分自身だけであることを timed デーモンに
.Fl F Ar hostname
によって通知する、といったものがあります。
.Pp
カーネルによるシステムコンソールへのメッセージ出力は、
割り込み禁止にて行われます。
このことは、メッセージが出力されている
間はシステム時計が停止していることを示します。
ディスクやネットワークハードウェアに多くの問題を抱え、
その結果としてメッセージが出力するマシンは、正確な時刻を保持出来ません。
それぞれのメッセージは、多くは出力されるごとに 10ms 程度の時刻遅延
を引き起こします。タイムデーモンはこの結果を補正します。
.Pp
マシンが返答しないというシステムログメッセージは、通常、
当該マシンがクラッシュまたは動作停止したことを示します。
マシンの初期時刻設定時の返答失敗に関する不平は、大概の場合、
“マルチホーム” のマシンが複数のネットワークでタイムマスタを探した後、
別のネットワークにおいてスレーブになることを選択したことを示します。
.Sh 警告
もし
.Nm
や
.Tn NTP
のような 2 つ以上の時刻デーモンが同じ時計を更新しようとした場合に、
一時的に時刻がおかしくなる可能性があります。
.Nm
と他のタイムデーモンが同じマシン上で走行している場合には、
.Fl F
オプションを使用していることを確認して下さい。これは、
.Nm
がローカルマシンの時計を更新しないようにするためです。
.Pp
なお、このデーモンが使用するネットワークプロトコルは、
.Tn UDP/IP
ブロードキャストに基づいています。
ブロードキャスト範囲内で
.Tn TSP
プロトコルを用いるすべてのマシンは
協調しあわなければなりません。
ブロードキャストパケットが届くマシン間では、
.Fl F
フラグを使用する管理ドメインを 2 つ以上持つことはできません。
このルールに従わないと、通常、"信用できない" マシンに関する不平が
システムログに書かれます。
.Sh 関連ファイル
.Bl -tag -width /var/log/timed.masterlog -compact
.It Pa /var/log/timed.log
timed のトレースファイル
.It Pa /var/log/timed.masterlog
マスタ timed 用のトレースファイル
.El
.Sh 関連項目
.Xr date 1 ,
.Xr adjtime 2 ,
.Xr gettimeofday 2 ,
.Xr icmp 4 ,
.Xr networks 5 ,
.Xr timedc 8
.Rs
.%T "TSP: The Time Synchronization Protocol for UNIX 4.3BSD"
.%A R. Gusella
.%A S. Zatti
.Re
.Sh 歴史
.Nm
デーモンは
.Bx 4.3
から登場しました。